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クセ(個性)とバランスの話……の続き [ ・ユニコーン関連]

前に「クセ(個性)とバランスの話」を、まとまりなくダラダラ書いた後で見聞きしたものの話。

結論から言ってしまうと、

バンド・ユニコーンのノリを決めているのは
やはり間違いなく川西さんのドラムの音であった! 


という話。


……以上(笑)。


その結論に至るまでの話を、(前に書いたかもしれないのに)
再びクドクドと書き連ねてみた次第(^^;)。


●このたび見聞きし直したのは、以下のDVD映像。

MOVIE12/UNICORN TOUR 2009 蘇える勤労 [DVD]ユニコーン再始動後のツアーであり、かつどこかのインタビュー(どこだっけね)
メンバーが「決してベストな状態ではなかった」的にこぼしていたライブ。の映像。
けど、たとえ「ベストでなかった」としても、お直し(音の録り直し)などせずに
「そのときの空気感」を大事にしているのがユニコーン&スタッフの皆様(多分)。

そこをよぉ~く存じ上げているうえで、あくまでも
単に「メンバーのノリが、ここまで違うか!?」と気づいた点について
具体的に書きたいと思っています。
決して「ベストでない」状態の指摘が目的ではないことを、事前にお断りしておきます。

ノリの個性の違いが著しい演奏を発見したよ! という話なのであります。
(以下、一部敬称略)


●前置きが長くなったけど。
聴き直した曲は、まず「ボルボレロ」。アルバムではEBIくんがベースを弾いているけど、
同ライブでEBIくんは歌に専念。代わりに民生さんがベースを弾いている。

このアルバムでのEBIベースとライブでの民生ベースのノリがあまりにも違うのは、
前に書いたとおり前記事でリンクしたのと同じページに飛びます)
ここで、あらためてEBI&民生の個性の強さが、浮き彫りになったと思っている。
二人のノリは、両極端でそれぞれ個性的。


そもそもノリの個性に気づいたのは、解散前のアルバムを聴いた多分1994年頃(笑)。
EBIくんのベースのノリが、あまりにも特別だったから。
ちょうどその頃、ワタクシもベースを弾き始めていまして。
ユニコーンの曲をちょいちょいコピーしては喜んでいたんだけど……。

「おかしな二人」の中盤、ほぼベースソロになるところ。
厳密に言うと、ABEDONがキーボードで「えうえおぉおあ~」と声みたいな音を入れて
民生さんも歌っているから、「ソロ」ではないけどね。川西ドラムはお休み。

あの箇所が、アルバムを聴きながらベースを弾いていると、全っ然合わない。
勘で「えいやっ!」と弾いてみても、音源と決してタイミングが合わない(笑)。
この場合はEBIくんが、というよりはむしろワタシのノリの方が特殊で……。ワタシはノリが「重たい」というよりは「絶望的にズレている」ドシロウト。だから同じように弾いているつもりでも、全然合わなかった……んだけど。

それまで、他のベーシストの曲をコピーしていたときは、ここまでのズレは感じなかった。
だからEBIくんのベースが「ワタクシコピー史上、最速の拍打ち」をしている、と認識。
んでワタシのノリは、その反対の「必殺・半拍遅れ」(笑)、だから永遠に合わないんだな、と。
いや、実際は半拍もは遅れてないっすよ、さすがに。でも、確実に八分の一拍くらいは遅れてるかな~?(^^;) これがね、どんなに意識的に「速めに弾こう」としてもそのタイミングができない。これがオノレのクセか…… → EBIくんみたいなベースを弾くのは無理か……と諦めマシタ。

(ちょっと前記事の「音程の合わないバイオリニスト」の話と似てるでしょ? 違うか)

で。
そういう記憶の連想から、上記DVDの「おかしな二人」(ほぼ)ベースソロに
再注目して聴き直したところ……。

「!」。
空中分解……しかかっている!?

川西さんのドラムが止まり、EBIくんがペースメーカーになった途端、
EBIくんの音は速め速めの拍打ちでフワフワと宙を舞い始めた!
確かに「ドドドドドドドド、レレレレレレレレ……」と個数は正確に弾いているのに、
聴いている方(拍打ちの遅いドシロウト)は、ついていかれず迷子に!

その時、他のメンバーは……
民生さんは、のびやかにゆったりと音符を伸ばしている。
「うわさじゃあぁぁ~♪」と、気持ちよく伸ばしてる。

その間にもEBIくんは、どんどん先へ先へ……!
ABEDONは幸い打点がハッキリしないキーボード。うまく二人の音の間を埋めているものの、
EBIくんに合わせているのか、民生くんに合わせているのか……!?
……どうなる? どうなるの?

そこに、マイクを通さぬ地声で「ワン、ツー、スリー、フォー!」とカウントが。
あの声の大きさ(笑)は、多分川西さんでしょう。
そのカウントの「フォー」で、EBIくんが大きく(ウン!)とうなずいて微妙にリズム調整!?
民生さんも振り向いて(観客席にお尻を向けて!)川西さんの方を向いた!

で、川西さんのドラムが「ドン」を刻んだときには、それを合図にテッシーも入り、
すべての音が気持ちよく一つに収束したのでした……。

ま、この場面は単に「川西さんのカウントの声がデカイおかげで、音がまとまった」話(笑)、
と捉えることもできるのですけど。
注目すべきはそれより少し前、EBIくんと民生くんのノリの、あまりの違いです。


●この場面を拝見して、思ったのです。

 ・ユニコーン界で一番ノリが軽やかなのは、間違いなくEBIくんだ。
  押さえておかないと、どこかに飛んでいってしまいそうだ(笑)。

 ・ユニコーン界で一番ノリがゆったりしているのは、どう考えても民生さんだ。
  異論はありますまい……。

先へ先へと突っ走るEBIくんと、大らかで伸びやかに音をのばす民生くん。
この二人だけでアンサンブルをしていると、ひょっとしたら
「音程の合わないバイオリニスト」並みに「リズム・ノリが合わない」のではなかろうか!?
それは個々人の持つクセであり、(多分)容易に変えることはできない。
ユニコーンには「EBI-民生ギャップ」が存在する……!?

けど、彼らの個性を変えなくてもまとまるのです。そう、三人目の存在で。
ユニコーンの場合はちょっと特殊で、「三人目」が誰でもいいわけではなく。

テッシーギターもABEDONキーボード&ギターも、ちょうどヨイ加減で必要なんだけど、
決定打はやっぱり川西さんの大音量ドラムなんじゃなかろうか……。

「ダンッ!」とパンチの効いた一撃で、浮いてしまいそうに速いEBIくんをピン留めし(笑)、
伸びやかにたっぷり留まってしまいそうな民生さんをも包括し、グイッと引っ張る存在……。
とくにスネアのノリが「ドッシリ」してて、幅が広がっている気がする……??
※ドシロウトの仮説ですけどね(^^;)。


●……再始動のちょうど前年に、何を思ったか
川西ドラムとしーたかドラムの何が違うのか気になり始めたんだけど……。

しーたかさんも、軽重の叩きわけができるし、ドラマーとしての技術は一流。
でも、ライブの音は原曲に比べると「ちょっと浮いた感じがする」と当時のワタシは述べている。
これは、しーたかさんのノリが、どちらかというとEBIくんに近いからなのでは?
ノリも音色も、川西さん(超特殊重量系ドラム)に比べると、軽やかだからなのでは?
この「EBI-民生ギャップ」を埋める音というのは、相当まれな存在なのでは?

その「まれなドラム音」を出せるのが川西さんであり。
その川西さんが先に脱退すりゃ、それは当然民生さんも困惑すらぁね……。
しーたかさんでは浮き、マイケル鼻血さんでは重たくなりすぎる。
当時から民生さんもソロシングルでドラムを叩いていたけど、
ユニコーンで叩かなかった理由は、もしかしてギャップ……。
※ドシロウトの仮……(以下略)。

……解散前のユニコーンが、音的にどれだけの困難・困惑に直面していたか、
今やっと本当に再び、わかりました(^^;)。


いつ聴いても驚異的なノリだと思う曲、「大迷惑」。
曲自体が早くてしかもドラムが裏拍打ちで、シロウトが演奏したら崩壊しそう。
アレを、全然ズレることなく演奏できるのは、
やっぱり川西さんがドンッと中央で構えているからなんじゃないかしら?
川西さんの音を意識していれば間違いがないというか……
意識しようと思わなくても、爆音で意識せざるを得ないというか……(笑)。

川西さんというリズムの柱があまりにもしっかりしているから、
他のメンバーのノリがどうだろうがガッチリまとまるのではなかろうか……?

……ということにしてみる(笑)。


ホントのことは知りませんよ? たった一場面で判断するのは無謀というもの。

けどね、EBIくんのベースのタイミングが、ワタシには感覚的に理解できない。
その「理解できない、何百分の一秒くらいの時間のズレ」は、20年前から存在している。
そしてアルバムver.の「ボルボレロ」でも変わらず存在している! ……というのは事実。

なおかつ民生さん演奏のライブver.「ボルボレロ」ベースのタイミングは、
ワタシにはそこまで違和感がない……というのも、また事実です。


だから何? ……と言われそうですが。
そーゆー個性の違いが濃縮された音楽こそが、ワタシは好きだあぁぁ~! 
という、いつもの話です。
機械で作ったんか!? と思うようなキッチリそろった音は、それほど好きではないです。

それだけのこと(笑)。


★【14/08/16、訂正】 
この記事を書いたときには、「EBIくんのベースが速すぎてついていけない」のは「おかしな二人」だと記憶していて。それで2009年ライブの同曲映像を振り返ったところ、たまたま民EBIのノリの大きな違いを発見したのではありますが……。ワタシが解散前にEBIベースに「!?」と感じた曲は、「おかしな二人」ではなく「I'm A Looser」でした。本日、久々に解散前曲をベースでなぞってて、記憶違いに気がつきました(^^;)。
「I'm A Looser」、サビの歌から始まるでしょ? で、そのあと間奏があって、ちょっと楽器音が少なめの歌の箇所があるでしょ、そこをAメロと呼びましょう。そのAメロのベースの3音目が、「食い気味」のタイミングに聞こえるんだよね。どの音も全部、キレイに。カッコイイ!

ワタシは人の音を聞いてから弾いてるのか!? ってくらい弾くタイミングが遅いので、EBIくんのような「前陣速攻タイプ」(!?)のベースが、どーしても弾けません。原曲に合わせて必死で走ってみても、EBIくんには置いて行かれる(笑)……「走る」っていうのとは別問題だからだよね、きっと。
でももしかしたら、ワタクシが音符の捉え方を間違えている可能性も!? ワタシはAメロのベース音を「トッッツー、トッットッ」と、3拍目は裏拍から入るんだと思っている。けど、それで弾くとタイミングが合わない。もしかして素直に表拍で「トッッツー、トッットッ」なのかしら? ちょっと「えんやとっと」っぽいリズムになるけど、それだったらワタシのノリでも合うかも……!? 正しくはわからない(>_<)んだけど、EBIベースと川西ドラムとはズレていないから、自分がズレてるんだな……それが「クセ」なんだよ、きっと。ってことにしておこう(笑)。
自分が弾けないから、EBIベースおよび「EBIタイミング」を持つ演奏者には、非常に憧れます(友人にも一人いる)。カッコイイけどでも、EBIタイミングだと時々リズムについていけなくなるから、「テッシータイミング」くらいがいちばん心地よくて好きかな? (^^)




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