SSブログ

いまさらながら『ユニカバ/民カバ2』の話 [ ・ユニコーン関連]

●生きていないかのような当ブログ。どっこい、ときどき息を吹き返します(笑)。
な~んか忙しくて心が狭まってて、この1か月、趣味を楽しむ余裕がなかった(^^;)。

なので、1か月も前の話題でスミマセンが。

2013年3月6日に発売したという、他のミュージシャンが
ユニコーン作品をカバーした『ユニコーン・カバーズ』
同様に民生作品をカバーした『奥田民生・カバーズ2』

特設サイトでやっと試聴したので、その感想と、
カバーを聞くことで見えてきた(?)ユニコーン作品の特徴を。
(いつもどおり、大した内容ではありませんが ^^; )


ユニコーン・カバーズ

ユニコーン・カバーズ

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: KRE
  • 発売日: 2013/03/06
  • メディア: CD


奥田民生・カバーズ2

奥田民生・カバーズ2

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: KRE
  • 発売日: 2013/03/06
  • メディア: CD
※それにしてもジャケットがややダークね。


●はじめにお断りしておくと、ワタクシ実はカバー曲に対するストライクゾーンが狭い。
原曲とコードが同じで、ギターソロをちょっと変えたくらいの忠実なカバーだと、
「ボーカルが違うだけじゃん?」って思っちゃう。
テイストがあまり変わっていないと、「原曲の方がいい」って、そっぽ向いちゃう。

例えばセルジオ・メンデスがカバーしたビートルズくらい、
「輪郭を崩したまったくの別物、その人たちの曲になっている」カバーなら、大好き。
そのくらい料理してないと、興味が持てません。
ただし、あまりに原形をとどめていないと、やっぱり興味が持てません(笑)。
あと、最近のテンポがチャカチャカ速い曲は好みません(^^;)。
そんな人間の感想であること、ご了承ください。

40数秒の試聴しかしていないんだけど、そこから興味を引かれた曲だけ、以下に。


『ユニコーン・カバーズ』

「スターな男」フラワーカンパニーズ
 えっ、シャッフル? おもしろ~い(^^)……と最初は思ったのです。
 ところがBメロに入った途端、実は原曲も
 Bメロだけは、シャッフルのリズムだったことに気がつく。
 原曲の、8ビートから突然シャッフルになるゴリ押し荒技、力業
 カバーの方が、むしろ正統派!? 
 ……比較するとユニコーン自体の奇っ怪さが浮き彫りになり、おもしろいです。

「デーゲーム」 くるり
 これはユニコーン復活番組でユニコーンと岸田さんの共演を聞いていたから、
 想像がつく……と思いきや、いい意味で裏切られる。軽やか!
 これを聞いて、実は本家ユニコーンの音っていうのは相当な「重量級」
 ……であることを、思い知る。
 んで、バックのギターリフ(繰り返すフレーズ)が、「すばらしい日々」っぽい。愛、ですね。
 かつ、歌終わりのドラムのリズムが、ビートルズの「Tomorrow Never Knows」に
 ちょっぴり似ている。こういうパズルのような遊びに、ニヤリ(笑)。

「Pink Prisoner」 コブクロ
 ここで、歌い方にビックリする。サビの「行き場のない……」という辺り。
 コブクロは、とってもコブクロらしい。音を下げるときは素直に全音下げている。
 ユニコーンは(民生さんは)ちょっと斜に、半音下げる。
 この半音の違いで、別の曲みたいに素直で良い子な感じに聞こえる(笑)。
 裏を返すと、ユニコーンはあえて素直さを外して、悪ぶった音
 (by NHK「どれみふぁワンダーランド・宮川氏)にしてる。
 これ、民生さんとコブクロがコラボした番組でも垣間見られた違い。
 「さすらい」を一緒にセッションするとき、コブクロさんは(厳密にはクロさんが)リハで、
 とても素直なハモリをつけようとしていた。民生さんが「ノンノン」と原曲のハモリを。
 げげっ、難しそう! 何気なく聞いていたけど、そんなにヒネった音だったの!?
 好みの問題だけど、ワタシはチョイ悪の半音が好き。世間は多分、全音下げが好き。
 「Hey Jude」や「Let It Be」的な。だからコブクロはヒットするんだな……(^^;)。
 それでいうと、ユニコーンでも「裸の太陽」は、旋律は「超」素直系なんだけどねぇ。
 もっともっと世間に広く知れわたっていてもよい、「名曲系」だと思うんだけど。


「服部」 グループ魂
 速くて、軽くて、かわいらしい。同じロックなのに。こんな「服部」、初めて聞いた(笑)。
 ベースがよく聞こえて、ちょっとカッコイイ。
 本家ユニコーン、やっぱり、かなり厚くて重たい音だったんだわ。と思わされる逸品。
 (重たいのが悪い、とは言っていないのでね。存在感があって、好き。
  やっぱそういうカラーだったのか、とあらためて)


「HELLO」 ザ・ビートモーターズ
 よく聞くとアレンジは結構変えてある。けど、あの特徴的なバスドラは外せないよね。
 あれがあの曲のキモだから外せない。外さないとなると、誰がカバーしても
 結局「HELLO」は「HELLO」である、別物にはなり得ない、という感じがする。
 これはスゴイ曲だ、とやっぱり思う。
 個人的な思い入れが強すぎるかしらん?(^^;)

「自転車泥棒」 YUKI
 ボーカルが女性だから、っていうのもあるけど……完全に別物、ね。
 というより、女性が歌うと、作品のかわいらしさがより引き立つね♪
 優しいテッシーの作品(オッサン系のぞく ^^; )は、
 案外女性に歌わせたらピッタリはまるのかも……?
 ワタクシ自転車曲コレクターでもあるため、
 自分のバンドで「自転車」を歌ったYUKIさんがこの曲を選んだことも、嬉しく。
 あ、好きなんだな~、って(^^)。

「ひまわり」 Andy Sturmer
 ピアノ弾き語り。美しい。泣くよ、これ。
 ユニコーンの味つけでゴツく骨太になった原曲だけど、素直な芯のところは
 思った以上にロマンチックで美しかったんだね~。と気づかされます。
 アンディーさん、演奏もご本人?? 日本語で歌ってる。そこもスゴイ。



『奥田民生・カバーズ2』
※ソロ作品には疎いので、あんまり深入りはいたしませんが(^^;)。

「サウンド・オブ・ミュージック」 OKAMOTO‘S
 原曲の記憶が曖昧なんだけど、多分、譜割が倍になっている
 (という言い方で良いのか知らんけども。ゆっくりテンポの4拍子1小節を
 速いテンポの4拍子2小節に割り振って、歌を間延びさせた、と言うべきか)。
 それにしても何でしょうね、ストーンズみたいだ……。
 独自の色を持ったバンドの個性の方が気になる出来。

「人の息子」ストレイテナー
 あら、ここでもビートルズの「Tomorrow Never Knows」風リズムが(^^)。
 「人の息子」はリリース当時TVCMに使われていて、しかも
 Rolly(寺西)さんと濱田マリさんがそれぞれカバーしてたよね。
 原曲と合わせて計4パターン、ワタシは濱田マリ版が好きかも♪

「さすらい」 the HIATUS
 コードが変えてあって、何か人工的で近未来っぽい雰囲気。
 元の曲がイイと、どんな形にしても面白いね。
 でもワタシは原曲の意外な熱さと切なさが好き。 

「And I Love Car」 松たか子
 おぉ、アコースティック♪ パーカッションが利いてて優しい。
 完全に別物。こういうの、待ってました! って感じ。
 原曲の「別の持ち味」「解釈の余地の広さ」が、よく出ています。

「御免ライダー」 大江千里
 こうなると、もうただビックリ。どこが「御免ライダー」で、どこが大江千里なのか、
 影も形もない(笑)。大江千里、知らない間にインストのジャズの人になったの?
 トランペットが知らない旋律を歌いまくり。これは原形をとどめていない系(^^;)。

「The STANDARD」 Chara
 一言。この人にこの曲、似合うね~! まるで「当て書きした曲」みたい!

「マシマロ」 怒髪天
 え、「大迷惑」? すごい力業(^^;)。

「CUSTOM」 HUSKING BEE
 これも、譜割が倍に(?)なってる~。
 ふと思う。速い曲が耳馴染んでいる若い世代は、
 民生さん原曲の「ゆっくりめのミドルテンポ」が落ち着かない……とか?
 歌は本家より間延びするけど、伴奏はチャカチャカ速いもんね。

「野ばら」 矢野顕子
 こういうのが、いいんです! コードがもう、全然違っています。
 歌も、完全に「アッコちゃんのもの」になってます!
 野中のバラがオシャレに出てきます!
 ピアノ弾き語りで、ペダルを踏む音まで入ってます!
 でも誰が聞いても明らかに民生作品。作品の芯の部分は残っている。
 もう~、言うことなし。カバーとは、こうあるべし(^^)。

※ここに挙げなかった曲は、イイ悪いでなく、単に個人的に好みじゃなかっただけです。
 公平に扱わなくて、ゴメンナサイ。



●以上、カバーする側の個性が強く出ている作品もあれば、
比較してカバーされる側の特徴が実感できる作品もあり。楽しいです。

で、他の人が演奏したカバーを聞いてて浮き彫りになった
ユニコーン原曲の印象をまとめると……。

 ・ゴリ押し荒技、力業
 ・相当な「重量級」
 ・素直さをあえて外して、悪ぶった音にしてる
 ・そんなにヒネった音だったの!?
 ・かなり厚くて重たい音
 ・これはスゴイ曲だ
 ・テッシー作品、案外女性に歌わせたらピッタリはまる
 ・思った以上にロマンチックで美しかった

他人がカバーしたのを聞いて、初めて実感した、これらの特徴をひと言で言うと……。
ユニコーンが作って演奏した作品は、「高速道路を走る巨大デコトラだ。
これでもかとデコレーション付けて、光らせて、巨体でガンガン走る感じ。
軽自動車みたいな軽さはないし、たとえ「軽」っぽい曲でも、どこかデコってる(笑)。
「デコってない」っていうのは、例えばコブクロみたいな「超素直な」真っ直ぐな編曲のことね。
ひねらない。斜に構えない。そういう姿勢の対極に、ユニコーンは居る。

そのデコレーションがまぶしくて見落としてた気がする(^^;)んだけど、
女性ボーカルやらピアノ弾き語りやらのカバーで聞くと、
なぁんて美しくてデリケートでロマンチックな曲だったんだろう!
って曲がたくさんあるのね……。
※ユニコーンのキーボード弾き語り曲もあるけどさ(曲名が出てこない! ^^; )、
阿部さん、相当ひねってますよ。旋律が難しいもの。変な半音の上下とか。
「月のワーグナー」も、編曲はクラシカルだけど、前奏から妙な響きが入ってて、
やっぱり「デコってる」印象がある。


ユニコーンの曲って編曲が懲りすぎているから、ユニコーン以外の人が演奏しても
原曲を超えられないんじゃないかと密かに思っていたんだけど……。
原曲に、想像以上に「曲の良さ=解釈の幅の広さ」があって、懐が深かった!
編曲だけで勝負しているんじゃない、曲自体の良さも、あらためて実感!

ユニコーンってバンドは、「決してパターンにハマらない」ことを信条としている。
ように見える。同じ事の繰り返しを潔しとしない、というか。
にもかかわらず、「ユニコーンというパターン」が、実はあったんだな。
「デコる」っていう(^^;)。

もしユニコーン自身が、「デコ」を落としたセルフカバーをしたらおもしろそう、
いやしかし、デコらない時点でユニコーンじゃなくなる!? ……と、
あらぬ妄想がフッと浮かんだのでした(笑)。
「ユニコーン・弾き語りセルフカバー」なんつって(^^;)。

……うんにゃ。
ユニコーンはやっぱり、5人そろってくれないと!(^^)




nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:音楽

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

トラックバック 0