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映画『スルース』 [★映画・ドラマ・テレビ]

●昨晩(深夜)、テレビで放送されてまして。
見る気はなかったんだけど、グイグイ引きこまれてしまいまして。
「どうなるの? どうなるの?」と。

ハリウッド映画にありがちな
「一山越えたら、もう一山」式の映画では、全然なかった。
ちょっと悪趣味なゲームのやり取りに引きこまれ、気がついたら、終わってた。

セリフの英語も聞き取りやすいからクイーンズイングリッシュかな……と
てっきりイギリス映画かと思っていたら、アメリカ映画だって。
アメリカ映画としては、かなり異色な感じがしました……。


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以下、映画を見る前に読んだら面白くない箇所の感想を。
(未見の方は、以下の閲覧はご注意ください)









●映画が始まってしばらく、出演者の顔が映らない。
あえて「防犯カメラのモニター越し」「背中から下だけ」「テーブル上の空き瓶越し」が続く。
その間の脚本が面白くなかったら、多分飽きちゃって見るのをやめるでしょう。
やめずに見続けたってことは、その間の映像とセリフのやり取りに
惹かれるものがあったからだと思う。
ナゾだらけ、「この二人はどういう関係なの?」って知りたくなる。意欲をそそられる。

そのうち二人は悪趣味なゲームを始める。
……という体(てい)で、一人の女性をめぐる二人の男の感情が描かれていく。
その手法が、なんとも鮮やかでございました。

何よりも、まさかキャストが最後まで二人きりだとは思わなかった。
気がついたら二人の男以外の人間は出てきていない。
二人の駆け引きのスリルだけで全編見せている。そういうところが面白かった。
途中で舞台劇を見ているような気持ちになる。

監督のケネス・ブラナーという名前は、今年に入ってからテレビのニュースで見たよ。
「ケネス・ブラナーの魔笛」って名前入りの舞台公演を演出したとかで。
舞台上に竹林しかない、観る者に想像させる舞台だとか何とか?
『スルース』も、そうだったね。こちらの想像力をかき立てるのよ、あれこれ。
「出てこない奥さんは、一体どんな人なんだ?」とか、
「この老人は(この若者は)、いまどんな心情なんだ?
 (ゲームモードなのか、素に戻っているのか?)」とか。
ああ、観る者の想像力をかき立てる! そこがポイントなんだね!

ただ……ゲーム自体は穏やかではない方向へ走るし、
結末は「やっぱし、そうなりますか……」という感じ。
経過が斬新だった割には思いがけずベタ。
というか、「人間としては、(そこまでするのはどうかしてるけど)
最初からそういう感情が表に出る方がフツーでしょ」ってところに落ち着く。

ひどく残忍なシーンは出てこないけど、
騙し合い「ゲーム」の心のねじれ具合や悪趣味な点も踏まえると
大人になってからの観賞をオススメしたいですな……。


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