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「マンボウ」先生、さようなら [★その他の趣味]

※この記事は当方の別ブログ記事から転載したものです。

●昨日のニュースだったかいな。作家の北杜夫さんが亡くなった。合掌。

ワタクシ、読書(とくに純文学)が苦手なタチでして。
生まれてこのかた読んだ本は、ホントにごくわずか。
……ではあるのだけど、エッセー「どくとるマンボウ」シリーズは好きだった。
もう内容は覚えていないけど、読んでいる間は愉快だったなぁ。

どくとるマンボウ航海記 (新潮文庫)

どくとるマンボウ航海記 (新潮文庫)

  • 作者: 北 杜夫
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 1965/02
  • メディア: 文庫

……いや、高校の教科書で読んだ『岩尾根にて』だけは、今でも内容を覚えている。
「人間って、極限の状態ではそんな風になることもあるの!?」と
理解できない、形のない衝撃を受けた。
夢か現か区別のつかない、10代のワタシには非常に印象深い作品だった。

岩尾根にて (1975年)

岩尾根にて (1975年)

  • 作者: 北 杜夫
  • 出版社/メーカー: 青娥書房
  • 発売日: 1975
  • メディア: -
ぎょえ~、なんつー高値!!!

ほかの、純文学作品は多分読んでいない。「どくとるマンボウ」、失礼をお許しください。

楡家の人びと 第1部 (新潮文庫 き 4-57)

楡家の人びと 第1部 (新潮文庫 き 4-57)

  • 作者: 北 杜夫
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2011/07
  • メディア: 文庫

楡家の人びと 第2部 (新潮文庫 き 4-58)

楡家の人びと 第2部 (新潮文庫 き 4-58)

  • 作者: 北 杜夫
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2011/07
  • メディア: 文庫
真面目な北杜夫作品は、この辺りが代表作。これだけは読んだような気もする(?)。でもすべては忘却の彼方……。


●青春時代を楽しくしてくれた作家の訃報により、何十年ぶりかで
その当時の読書傾向を思い出した。
部活に気が乗らなかった一時期、学校の地下にあった図書室に通ったっけ。
図書室自体は暗くジメジメしていて、長くは居たくない場所だった。

ほかに打ち込むことがあったら本など手に取らなかった学生時代。
けど、好きだとなったら端から端まで読んでいた……ような気がする。

シャーロック・ホームズ、O・ヘンリー、星新一のシリーズと
向田邦子、「どくとるマンボウ」、狐狸庵先生のエッセーだけは、
図書館にあったものに限りほぼ読破したんではないかな。
故・遠藤周作氏の作品は、確か代表作『海と毒薬』すら読み切ってはいない。 ← シリアス嫌い(^^;)
ホームズと向田さんを除いて、「思わずニヤリとする短編」ばっかし。

その読書傾向を端的に指摘してくれたのが、北杜夫氏の訃報中の言葉。
『どくとるマンボウ航海記』のあとがきとして以下のような文章が紹介されていた。
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「大切なこと、カンジンなことはすべて省略し、くだらぬこと、取るに足らぬことだけを書くことにした」 (出典:2011年10月26日付・朝日新聞夕刊、社会面)
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それそれ! そういう辺りなのよ、ワタシが好きなモノは。
本であれ、音楽であれ、ドラマであれ、「くだらぬこと、取るに足らぬこと」、大好き!
どうやら「へなちょこ」の人格は、そのようなものだけで形成されております。

しかし、その言葉の綴り手は、もういない。寂しいこと……。
ご冥福をお祈りします。


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