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2016年秋ドラマの話+α [★映画・ドラマ・テレビ]

●実は、そんなに見ていないんだけど(^^;)。
予告が気になったもの・ネット上で話題になったもの・いきなり再放送されたものを見て、感想を以下に。
※コメントは、あくまでも好みが偏った人物によるものです。とくに上二つの作品はおそらくターゲットは「20代女性」でしょうから、視聴ターゲットではないものがほざいています(笑)。真に受けず、ご自身でご判断いただければ何よりです(^^;)。


・TBS系列・火曜22時~ 逃げるは恥だが役に立つ
 設定に現実味はないけど、共感可。人物の感情の揺れが細やかだし、脇役までキャラがしっかりしていて、つい見てしまうタイプ。

・日本テレビ系列・水曜22時~地味にスゴイ!校閲ガール・河野悦子
 設定はあってもおかしくはなさそうだけど、共感難。人物造形が平板な、ドタバタタイプ。

・NHK総合・10月18~20日深夜(火曜~木曜深夜1時台) ちかえもん 再放送!
 すみません、大好きなもので、つい……(^^;)。なんと「平成28年度文化庁芸術祭参加作品」だそうで! 
 自動録画で再放送を知ったため、第1~3回は既に放送終了しているものの……結末を知っていてはじめから見直すと、新しい発見がものすごくたくさんあります! あ、ここでこんな含みのある表情をしていたんだ! とか。このときは、まだ「ああ」だったのに……とか、この人が実は……とか。細部までよく練ってあるドラマって、だから面白いんです(≧▽≦)。
 時代劇なのに主人公が'70年代辺りのフォークソングを歌うなど、設定はぶっ飛んでいるけど、そこが新しい! かつ、現代に通じる人情物として十分楽しめます♪



「逃げるは恥だが役に立つ」は、偶然マンガサイトの立ち読みで冒頭を読んでいて。まさかドラマ化されるとも知らずに。たまたま見たサイトの広告で知ったんだけど、「なんで、こんな変なタイトルなんだろう(?_?)」って気になって。そのタイトルの理由は、第2話で語られていました。なるほどぅ。

初回見逃し配信が人気だったらしいね? 第1話は見ていないけど、原作の立ち読みでだいたいの設定は補えるかも。 → (試し読みページ、あり) 

このドラマを見ていると、設定やあらすじはワタシにとってはさほど重要ではなくて、「ある出来事が起きたときの登場人物の心の揺れ」がどれだけ丁寧に描かれているか……で、面白いかどうかが決まってくるような。第2話を最後までつい見てしまったのは、「星野源さんが出ているから」でも「終わりのダンスがカワイイと評判だから」でもなく、出来事に対する登場人物たちの心情描写に違和感がなかったから。



●対して、「地味にスゴイ!……」は、心情描写(?)に違和感が。役者は好きな人たちがそろっているのに……(^^;)。

「地味に……」に対して、辛口で申し訳なし。校閲の世界に遠からぬところに身を置いていることもあって、余計に。このドラマの設定? 描写? には無理を感じる。先輩社員の「この職種の解説」だけは、非常にリアリティーがある……んだけどねぇ……。

まず、このドラマの「校閲という職種に対する偏見」への違和感が大きい。校閲部だけ地下階だなんて、設定上落差が必要だったとはいえ、校閲部に対する作り手の愛が、なさ過ぎ(笑)。そんなに貶めなくても……もっと別の描き方があったのでは……? だいたい今どきは、校閲部がない会社の方が圧倒的に多くて、外注化が一般的。情報化社会だし、校閲者は大物作家どころか、下手すると直接の編集担当者とすら一度も顔を合わせずに、メール・FAX・郵送のみで仕事が終わることも、あるんだぜぇ。校閲より作業が少ない校正に至っては、電話で言葉を交わしたことすらない人も……担当者の顔も声も知らないまま何年も、よ(笑)。もう20年以上前からそういう現場、たくさんあります。

っていうより前に、描かれている会社自体に「あり得ない」が満載で(^^;)。

新人社員が事実確認のために独断で社外に「出かけてきます!」って言ったのを、行き先確認も引き留めもせずに自由にさせて送り出す上司って、一般社会的にあり得ない……でしょ?(野放し!? 放し飼い!?) そんなの見ると、校閲に関係ない普通のドラマでも「ちょ、まてょ!」ってならない? 「そこ、行き先聞かないの?」って。それが「どうでもよい」場面ならともかく、話を進めるうえでの重要ポイントだとなると……ねぇ? 「会社勤めの経験がない学生さんが、想像で『会社っぽい仕事場』を描いてみた」……ようにすら感じてしまう(^^;)。原作がどうかは知りません。あくまでも「このドラマから受ける印象」の話。

新人が「いきなり」「大きな仕事を」「一人で」任されるというのも、現実とかけ離れすぎ。どの業種にも共通で、新人にいきなり一人で大きな仕事をやらせたら、ミス連発に決まっているのにな……とか。で、案の定の展開。ドラマ的には「失敗して成長する主人公♪」を描きたいのだろうけど、ワタシの目から見ると、もう「上司の過剰なまでの監督不行届」以外の何ものでもなく(^^;)。

……そう、ドラマ冒頭から、上司の判断に「あり得ない」が多すぎる……あらすじの「ご都合」由来の。あり得ない作り話は楽しむ方だけど、そういう「一般常識」的な箇所が作り話(なんでもあり)だと、感情移入がしにくいような気が……。

例えるなら、警察ドラマでいうと「警察学校を出ていない若者が、警察署長に就任してドタバタやっています」「まわりは、主人公に好き放題させて黙って見ています」みたいな作り。描き方次第でそれも十分面白くなりそうではあるけど、当ドラマに限っては、個人的にどうも馴染むことができない(^^;)。入社のいきさつだけは丹念に描いておいて、主だったエピソードをせめて「あれから数か月後……」の出来事にはできなかったのかな、とか。主人公の巻き起こす出来事の数々、けっこう入社2、3年目まで「フツーに」やらかす可能性がありそうな気もするだけに。

あ、「心情描写に違和感」って言っておいて、設定への違和感に終始してしまいました(^^;)。心情描写はね……「乱暴な言葉遣いの新人社員の、周りの受容が早すぎる(普通は「受け入れがたいもの」を感じるレベル)」とか、「いくら熱を込めて語られても、なぜか『どうしてもその会社に入りたかった異常なまでの執念』とつながらない」違和感……とか、「ある人とある人の同居、普通だったらもっと心理的反応が違うでしょうよ……」とか。起こる出来事への登場人物たちの反応が、どれも感情移入しがたくて……。年齢のせい……ではないと思う。だって「逃げるは……」の方は、全然世代と違う物語だけど、すんなり入ってきたから(^^;)。

しかし。

この「校閲ガール」、「あり得ない」「あり得ない」「あり得ない」の連続の中に、妙にリアルな「あるある」が、ちょこっと挟まっていたりする(^^;)。「大きな文字ほど見落とす」校正あるある(ただ個人としては感覚がわかるけど、校閲「部」がある出版社ではたいてい複数人数でチェックするから、あんな大きくて初歩的なミスってあるかしら? と思わないでもない)「ミスが出たら部署のみんなでフォローする」編集あるある……どうしてそこだけ、めっちゃリアルなの!?(笑) あのドラマの、校閲作業そのものに関する描写だけは、自戒も込めて今後も見ていきたいかも(^^;)。



●常日頃、自分が面白いと感じるドラマとそうでもないドラマの違いはどこにあるのだろう? と思っていたのだけど、結局うまく言葉にできず。

ただ、言えないながらもその「ワタシにとって面白い」と「面白くない」の境界線が、今季のドラマでうすうす見えてきた気がしています……(^^;)。




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