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『MOVIE31』(!)感想 [ ・ユニコーン関連]

●CD『ゅ13-14』を2回聴いたあとで、禁断の『MOVIE31(レコーディングドキュメント)』を鑑賞。いつの間に31枚になったんだ……(^^;)。誰が何をやっているのか、どうしてこの音に至ったのか、どうしても知りたくて。

いつものように笑いが多いのはもちろんのこと、「えっ、この曲、最初はそんな歌詞だったの!?」、「そこ、そんな人がそんなことやっていたの!?」、「結局だれの演奏が採用になったんだっけ(?_?)」と、サウンド面での驚きが多い! MOVIEを見てからCDを聞き返すと、「これが、あの音だったか……」と、うなります。

どこかで目にしたけど、ユニコーン、50歳を越えてまだまだ進化中! 


ゅ 13-14(初回生産限定盤)(DVD付)

ゅ 13-14(初回生産限定盤)(DVD付)

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: KRE
  • 発売日: 2016/08/10
  • メディア: CD


映像を見ていると、使っている楽器や担当者が目まぐるしく替わりすぎて(情報量が多すぎて)、ライナーノーツに記録しきれなかった? とさえ思えます(^^;)。

以下に、現段階でびっくりしていることをメモ。



(改行)











・まず、高音ボーカルの下克上! 「高音と言えばEBIくん」の常識(?)を覆し、ABEDONが驚異の高音を繰り出した!
 今作は「妙な高音ボーカル」が多いと思ったんだけど、ボイスチェンジャーを使っているのは「マイホーム」くらいのもんで(他にもあるかもだけど)、他はメンバー自前の声だった(((((;゚Д゚)))))。

・逆にEBIくんが、サンバ部分で超低音コーラスを披露!!!

・っていうか、このノリノリサンバもお手製だったんだ! Σ(゚д゚;)))アリモンヲサンプリングシタカトオモッテタ……! ユニコーンの才能、幅広いなー! 川西さんがコンガを叩いている、さすが上手! ……と思ったところで、マイケル河合さんの不在に気づき、寂しくなる。人事異動か? → 2014年8月の動画で「ソニーミュージックでずっと制作をやっていました」と過去形でご本人が……(「ソニー・ミュージックの実践的音楽講座フェス 河合誠一マイケルさんコメント到着!」)。『イーガジャケジョロ』後にユニコーンの現場を離れられたのでしょうか……(;_;)。代わりに(?)原田さんがチョイチョイ映っている。お姿拝見するだけでなんかうれしくなる。なんだろう、この、所属事務所関係者に対する「親しみ」の度合いは(笑)。

・「豆~腐~」wwwww

・レコーディング過程がまったく入っていない曲があったこと。「すばやくなりたい」「ハイになってハイハイ」「マッシュルームキッシュ」「第三京浜」は、(推測だけど)すんなりレコーディングしちゃったんでしょうね……。ワタシが制作過程を見たいと思った曲ほど、収録されていなかったという(^^;)。どういう経緯で、この「結果」になったのか……(笑)。

・民生さん、サックスのリード(竹製の、自分で削って調整する吹き口部品)、自前で持っているんだ!? 楽器本体はABEDON所有……っぽい? サックスって、簡単に音が出る楽器じゃないんだよね……。すごいなー! 中学生の時に試しに吹かせてもらったことがあるんだけど、リード楽器はコツをつかむのが難しい! もっと難しいのは、和楽器の鼓と笛。初心者だとまったく音が鳴らない……(´・ω・`)。

・ABEDONのトランペットが、時に(笑)ものすごくいい音で鳴っている! ミュート(ラッパの、音の出る場所につける器具)も自前で持っているんだ!? → 『シャンブル』で垣間見えた、民生さん・ABEDONの「飽くなきブラスサウンド追求の旅」が、まだ続いていました!

・「フラットでいたい」民生ボーカルとユニゾンなのが、テッシーだったとは!!!!! で、最後は5人で歌っているのね、超たのしー! この歌の最後のコーラスが驚異のABEDON最高音! ユニコーンの声域は上下に広がる一方!!! → 過去記事「再始動後ユニコーンの声域調べ」に、地味に追記(笑)。

・同曲、第一印象アメリカンな感じがしたけど、元ネタはイギリスの「ザ・クラッシュ」付近なのね?(有名な「I Fought the Law」辺り? 他の曲かな?)

・今回、川西さんが全体に「さあ、やろう」「これはどうする」と促したりしている場面が多かった。TOKYO MXの番組では「ABEDONが(リーダーとして)レコーディング曲数をコントロールしてくれた」って言っていたけど、なんていうのかなぁ……元リーダーの風格?(笑) 『Z』あたりとは雰囲気が違う。意図的にそういう編集がなされているのかもしれないけど。いや、っていうか、『イーガジャケジョロ』のインタビューで「電大チームが前に出てくるようになった」みたいな話があったような? 確かに今回、川西さんが前の方に座っている場面が多かったなぁ……。で、「オーレイ! のオーレにしよう(^^)」だの、どんどん脱線案を出し、それが採用されていた(笑)。これを『イーガジャケジョロ』状態、というのか……!(笑)


……バラエティーに富みすぎた曲(笑)が、まだアタマにしっかり入っていないので、映像を見ては曲の聞き返し……を当分繰り返すと思います。ライナーノーツ代わりに各楽器・コーラスの担当をリストにしてみたい……(使命感)w 推測ばかりで、完成しないと思う……(^^;)。


●DVDを見てやっと、ずーっとナゾだったツアータイトル「第三パラダイス」に納得。いや、パッと見ただけでも作品名「第三京浜」と「オーレオーレパラダイス」の掛け合わせだとはわかるけど。どういう気分でそうなったか、その過程が、なんとなく……。

今回は、民生さんがラテン系パーカッション、とくに「ギロ」(ギザギザが入った、木製パーカッション)にハマッていたんですね。「RAMBO N°5」でも使っていたけど。

 → 「サンバ de トゥナイト」、恐らく最初は普通のロック曲で、仮タイトルもサンバではなかった? → 思いつきで各フレーズのつなぎ箇所にギロを入れてみた → 他のラテンパーカッションもどんどん入れた → 盛り上がったから「サンバ」でいいじゃん、ってなった(笑) → それに引っ張られて、恐らくテッシー作品が「オーレ」の「パラダイス」になった!?(笑) → 前作が「イーガジャケジョロ」に引っ張られたごとく、今作は「ラテン」「サンバ」「パラダイス」の気分が共通して底に流れている……!(≧▽≦) ついでに言うと(「マイホーム」のボイスチェンジャーとどっちが先かわからないけど)、「妙な高音コーラス」流行りでもあり。みんなやってみたら結構高音が出ることがわかったから、いろんな曲に入れたくなっちゃった?(笑) この手法もまた、今回のユニコーン界の進化のひとつ、よねぇ。

『ロッキンオン』インタビューではアルバムが「暗い」とか何とか言っていた気がするけど、サンバに引かれて、テッシーの「落ち込みもにじむ私小説的な歌詞」が、すっかりご陽気になったような……(笑)。

そんな雰囲気が『MOVIE31』から伝わってきたような気がします。(勝手な憶測)


●個人的にはこのアルバム、音や一部歌詞では遊んでいても、実は『ヒゲとボイン』並みに社会や時代の気分を鋭く捉えた作品でもあると思うよ? 暗いっていうより、社会派?

テレビ番組での当アルバムの紹介で、「オマージュたっぷり」とか「遊び心満載」とかって聞いた気がする。それも確かに事実だし、一見(一聴?)ご陽気にふざけているように見えるけど。

「すばやくなりたい」は老いへの抗い、「オーレオーレパラダイス」は中年クライシス、「僕等の旅路」ではもう若くはない宣言、「道」は人生、「TEPPAN KING」も意外やなんとなく抑圧されている不寛容時代の空気、「CRY」は世界的なテロなど動乱の時代、「フラットでいたい」は中年のもがき……を表している……と言えなくもない。ムリヤリこじつけるなら「マッシュルームキッシュ」ですら、チラッと理不尽な勤労(=ブラック企業勤務!?)が織り込まれていると言っても過言ではない(断言できない自信のなさ ^^; )。それを上手に、弾けたサウンドと遊び心で巧みに中和させてあるんですね。

まさに「いま」「ここ」のユニコーンが置かれている時代と年齢(全員50歳オーバー)とが見事にすくいとられている、いまのユニコーンでしか創り得ない世界が、バチッと切り取られているアルバムではないかと。

深刻になりかねない思いを、楽しい音のオブラートで上手にくるんである。そういうバランス感覚も含めて、ワタシの中ではとても評価が高いアルバムです(真顔)。よくよく考えると、ユニコーンって解散前の若い頃からラテンが好きよね(^^)。「君達は天使」とか(笑)。そういうところも好きです♪





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