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映画『告発のとき』 [★映画・ドラマ・テレビ]

●最近では、缶コーヒーBOSSの「宇宙人ジョーンズ」ですっかりお馴染みのトミー・リー・ジョーンズさん。深夜放送の映画でお見かけしました。それが『告発のとき』(2013年6月11日未明放送)。

実は前半は見ていなかった。なんか軍人が出てきて、残虐そうな雰囲気で、「これは好みではなさそうだな」と思って。けど、途中から宇宙人ジョーンズさんの表情とストーリーに引きつけられ、目が離せなくなってしまって最後まで鑑賞。

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一見、よくある「アメリカ軍がらみの推理物」。ある事件をめぐっての軍と警察の対立。それと主人公&女性刑事との攻防。謎解き、時々アクション。終盤明らかになる、意外な真実。……あまり映画を見る方ではないワタシでさえ「よくある設定」と思ってしまう。けどね。描かれているテーマと心情に、途中からでも引き込まれた。これはただの「軍物」映画ではない。反戦映画だ、と思った。


●主人公はジョーンズさん。セリフは少ない。けど間(ま)と行動から、主人公の思いが感じられる。決してにこやかに笑うわけでも泣き崩れるわけでもないのに、不安や信念や穏やかな心や激しさや後悔……主人公の生き様が伝わってくる。あの渋い表情で「じぃ~っ」と考えている、その間で何を考えているか、こちらに想像の余地がある。そして共感ができる。似たような沈黙なのに何が違うのだろう?(^^;) やっぱりジョーンズさんの醸し出す味わいが、深いのでしょうか。魅力的でした。

……と思ったら、Wikipediaによるとこの作品で「アカデミー主演男優賞ノミネート」されたんですか? わかります、わかります。

これは反戦映画だ! と思ったわけは……。戦争の残虐さや狂気、それにより人生を狂わされた人たちの悲劇、それに加担した思わぬ人物とその衝撃などなどが、強く伝わってきたから(直視したくないようなグロくて悲惨なエピソードが出てきます)。でもWikipediaによると、コレ実際に起きた事件をもとにしているの!? イカレてるよ……(T_T)。

3代にわたって米国軍に所属していた主人公。軍にいたことが誇りだっただろうけど……。その心情が、日本人のワタシにも伝わってきました。ならん、あっちゃならんよ、こんなこと。

最後のシーンだけ、何かの固い決意を表すんだろうとは思ったものの、意味不明。このシーンは無くてもいいんじゃないかしら?(無くても主人公の思いは十分わかったから……)とすら思ったんだけど……。これまたWikipediaによると、「救難信号」だったんですね。ってことは……アメリカ国家のあり方に対する? 前言「無くてもいい」は撤回。この映画の強い強いメッセージが表現されていました。

これだけ書いても「ネタバレ」にはなっていないと思います。ストーリーはむしろサイドメニューであって、肝はジョーンズさんの立ち居振る舞いですから。そこから実にいろいろな情を感じ取るのが、この作品の醍醐味だと思いますから。シリアスな映画ですけど、これはオススメです。



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