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映画『マルセルの夏』 [★映画・ドラマ・テレビ]

●昨日と今日(2011/07/27)、NHKBSプレミアムの昼映画枠(?)で、
以下の映画を放送していた。

マルセル スペシャルエディション [DVD]

マルセル スペシャルエディション [DVD]

  • 出版社/メーカー: パンド
  • メディア: DVD
※1990年のフランス映画。でも、もう高価な中古品しかないのか……。

プロヴァンス物語 マルセルの夏 - goo 映画
プロヴァンス物語 マルセルのお城 - goo 映画


井上陽水の「少年時代」をフランス映画にした感じ!? 美しい&キュンとする。

古い時代の少年の目を通して見た、キラキラしたプロヴァンスの夏の日々。
ハリウッド映画のような、あらすじというほど明快なストーリーや大きな波乱はない。
けど、出演者の表情や行動に感情移入できたり、クスッと笑えたり。
つい惹きつけられた。

人間味にあふれてて温かいまなざしの映画でした。
寅さんシリーズが好きな人なら、多分好きだと思う(!?)。


●昨日は『……マルセルの夏』、今日は『……マルセルのお城』を放送。

主人公の少年マルセルは、町の利発な子ども。
夏のバカンスの間、歩いて4時間かかる丘の上の別荘で過ごす。
そこでの家族や自然や新しい友だちとの交流を描く。
ユニコーンのラジオ番組コーナー「三行名作劇場」みたいにざっくり説明すると(笑)。

とにかく子どもが、子どもらしい。
大人が思いつかない発想で発言したり、大人から見たら些細なことで真剣に悩んだり。
そうそう、子ども時代って、あんな感じだったよね~(^^)。
大人から見てバカげていても、本人はいたって本気なんだよね~。

原作がマルセル・パニョルというフランス作家。
その回想録らしいので、多分子どもの頃の思い出をそのまま書いてあったのでしょう。
それをそのまま映画にしたのでしょう。……って感じ。
「大人になった本人が回想して語る」式のナレーション。
大人たちの行動も含め、どこかユーモラスでチャーミング。

実は原題が、『……夏』の方が『La Gloire de mon Pere(私の父の栄光)』、
『……お城』の方が『La chateau de ma mere(私の母の城)』らしい。
なるほど『夏』では誇らしげな父への尊敬と懐疑がチラチラ描かれ、
続編と思われる『お城』では、母と一緒の思い出が印象深く描かれている。

んで『お城』の終盤、観客は不意を突かれる。
少年のほのぼのとしたエピソードを積み上げて終わるんだと思ってたら……
急に現実に引き戻されるというか。

しかし引き戻されても、後味は悪くない。
甘酸っぱい、何とも言えない(意外と感慨深い)思いで、作品を見終わったのでした。

少年マルセルの子役(ジュリアン・シアマーカ)は、今30歳すぎくらい。
まっすぐな目でかわいい子だったんだけど、この2作にしか出ていないみたい。
(参照:仏版Wikipedia 「ジュリアンCiamaca」のGoogle翻訳ページ、しかもどうやら書きかけ項目 ^^;



●ハリウッド映画のすべてがそうだ、とは言わない。
けど商業的にヒットした……映画館に行かずともテレビで見られるような……大ヒット娯楽映画は、
個人的に「味わいがない」ように感じられる。
パターンにはまっている場合が多いから。

登場人物らは、決まって難題に立ち向かう。
やっと一山越えたと思ったらもう一山。んで、一件落着。
だから映画の途中で、「あ、いま一山終わったところだ。もう一山問題があるな?」
などと予想がついてしまう。面白くない。
んで、説明的すぎる。「あらすじの最後」がハッキリ描かれすぎて、余韻というものがない。
そういう映画は、人からあらすじを聞いたら「もう見た」気がしてしまう(^^;)。

上記の「マルセル」シリーズ(??)は、そのあらすじの「外」を楽しめる映画。
作品世界に入り込んで子ども時代を体験しているような気分になる。
あらすじには重きを置いていない
(回想録なので、淡々と現実的な出来事が起こるしかないわなぁ)。
派手な迫力ある光景やCGなんぞ使っていなくても、伏線やヒントに気づかせる映像。
さりげない場面を見て「あ!」と思わせる演出の妙。
重要な各場面の印象深さが、味わいになる。

そーゆー映画が、個人的には見ていて面白いように思うのです。
「映画(ドラマ)に大きな波乱はいらない」派(笑)。
そんな映画が好きな人には是非オススメしたい、
かわいらしくてユーモアがあるけど最後ちょっぴり切ないシリーズ2本、でした。


【11/07/29、追記】 どうもこの週は夏休み第1週ということで
子どもが主人公の(子ども向け)映画特集だったみたいです(^^;)。
大人の私や高齢者の母が見てもおもしろい映画、ではありましたけど。


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今さらですが

阿部ちゃんの「オレンジジュース」はRadioheadの曲のモロパク
だったんですね^^
Radiohead - Sit Down. Stand Up
http://www.youtube.com/watch?v=G1ke7C_i-CY&feature=related

阿部ちゃんがあの曲オレンジジュースって聴こえるよなって
ところから演ることになったみたいです
by 今さらですが (2011-07-29 01:19) 

henatyoko

 「今さらですが」さん、過去記事(http://henatyoko.blog.so-net.ne.jp/2011-06-03)へのコメント、ありがとうございます♪

 >聴こえるよなってところから演ることになった

 うわ~、どこでおっしゃったのでしょう? ソースが気になります~(^^)。
 ユニコーンの曲って、作ることになったキッカケを知りたくなる曲がたくさんあるけど、元ネタはなかなか明かさないですものね。
 それにしても幅広く音楽を聞いていらっしゃるなぁ……と、つくづく。
by henatyoko (2011-07-29 21:58) 

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