【振り返りユニコーン】 「阿部B加入前後」編 [ ・ユニコーン関連]
●アルバム『Z(初回生産限定盤)(DVD付)』発売前後の「HEY×3」出演で、ユニコーンが「(自分たちの)昔の曲は難しい」と発言。
そう……なんですかねぇ??
解散直前にハマリだしたため、昔の曲についてよく知らない……かも。解散後に資料を一通り読んだキリで、バンドブームでの立ち位置もよく知らない。
なので、ユニコーンの歴史を振り返ってみようかな~、と軽い気持ちで以下の感想文を。
●まず、『UNICORN 人に歴史あり〈其の壱〉』。
雑誌『アリーナ37℃』の、ユニコーンの記事をまとめたもの(全3冊)。仕事柄、赤字入れをしたくなる(^^;)。
『……〈其の壱〉』では、デビュー前の話からアルバム『服部』辺りまでを収録。
……デビュー前、川西さんが大量にしゃべってるわ~! よっ、元リーダー!
ユニコーンの前のバンドでは、一つのジャンルに縛られていたのがイヤだった……みたいなことを。
カニ(川西)さんいわく、
-----------------------------------------
一歩前に進んでパンクのワイルドさ、メタルのヘビーさ、ロックンロールのタイトさでリズムをかためたくなったんです。その上にポップなボーカルとキーボードをのせればすごいもんができるんじゃないかと思って(以下略)。
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上記84p.より引用('87年10月号記事)、以下すべて同様。
で、同誌いわく、そーゆー「ジャンルの垣根を越えたバンド」は、「これまで見たことがない」、と。
その「見たことがない」を、奇想天外なアイディアで次々実現させて24年後の現在に至るわけで。1987年の時点から今まで、「ジャンルにとらわれない」っていうスタイルがブレていない!
民生さんのボーカルは、今や「ポップ」ではない(^^;)けども……それにしても、1回解散を挟んだにもかかわらず、24年もの間、一貫して「ノンジャンル」って姿勢。
一つのジャンルに落ち着いてしまったり、パターンにはまった作品を出したりしていない!
これってすごくない?
『Z(初回生産限定盤)(DVD付)』だって、ロックンロールやら、16ビートやら、ハードロックやら……バラエティーに富んでるもんね。
『Z』では、「ノンジャンルなのにユニコーンの音」という完成型になった……気がする。
その「首尾一貫」ぶりに、感動しました。
●注目は、阿部Bがメンバーとなったときのインタビュー記事。
初期ユニコーンにおけるキーボードの位置づけについて、こんな発言が。
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川西「ギター・バンドだってキーボードがいてもギター・サウンドにはなるけど、いなかったら、それ以上のバリエーションはつけられないでしょう。そういうことも必要なんだよね」
(中略)
タミオ「やっぱりね、ギター・バンドの中にあるとキーボードってオマケというか、きゅーりのQちゃんみたいになっちゃうんだけど、その中でいかにうまいきゅーりのQちゃんであるかが問題なんだな」(以下略)。
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上記93~95p.より抜粋('88年10月号)。
自分たちのバリエーションを作るためには、キーボードは不可欠。だけど、自分たちはあくまでも「ギター・バンド」であるという、阿部B加入前のユニコーンのアイデンティティー……強い思いが読み取れます。
確かにギター中心のロックバンドでは、キーボードはおミソになりやすい。(経験談:ワタクシも一時期バンドでキーボードをしたことがあったので)
そこに飛び込んでいった阿部さんが、どれほどの壁と格闘してきたことか……。想像がつくので、ここでまた感動。
今や、阿部さんは「きゅーりのQちゃん」どころか「新リーダー」。
しかも現在では、阿部ちゃんがギターを弾く曲も多数。
「すばらしい日々」、「素浪人ファーストアウト」、「WAO!」、「裸の太陽」ほか。
テッシーが補助キーボードを弾くことすらある。もはやキーボードは、そのとき弾ける人が弾く、と(笑)。
阿部さんはじめメンバーの皆さんが器用で、考え方も柔軟で(俺はギタリストだから他の楽器はしない! みたいなこと言わない)
音楽的に幅広い素養があったからこそ、今の形になれたわけだ。
それをかみしめながらギターが3人になるライブ映像なんぞを見ると、感慨深いものがあります。
いまユニコーン自身が、当時思いもつかなかったところに来ているよね、きっと。
すごいところに来ちゃっているよね。
●振り返ってみて、そのほかに印象に残ったのは、以下。
・EBIくんがホラー好きであること!
最近ユニコーンが好んで採用するEBI作品の暗さは、この辺から来てるのね!?
→ つい最近どこぞのテレビインタビューで聞いた、
EBIくんの「(ダーク作品を)決して一人では聞かないでください」というセリフ、子どもの頃にホラー番組の冒頭で言っていたのを聞いた気がする。それのパロディー。 それを、20何年も前に「ペーター」の曲解説でも言っていたことが判明(笑)。
・テッシー作品のモデルは、昔もテッシー自身だったらしいこと!
その辺は皆さん、20数年経とうが全然お変わりなくて、ある意味ビックリする。
逆に大転身を遂げた方が……。
・民生さんがダジャレや脱線話ばっかりしている「オチャメなワガママ小僧キャラ」であること! この方が、風貌も声も取材時の態度(笑)も、一番大きく変わったんではないでしょうか?? 古いインタビューを読んでいると、今の民生さんと結びつかない……(^^;)。
●いろいろビックリしたところで、『BOOM』……は実は音源持っていない(!)ので、初の(ライブ)映像作品、『MOVIE』を視聴(1988年4月18日のライブ映像)。
阿部さん加入前、キーボードは笹路正徳さんがサポート。民生さんはハンドマイクだけ、ギターを持っていない。←これも違和感。いや、最近のライブでも数曲あるけどさ……
コーラスはテッシーとEBIさんで、ちゃんと三声のハモリ。
なんて先鋭的なんでしょう、甲殻類(川西さんとEBIさん)の音が! 鋭い! カッコイイ! 速い! カッコイイ! 心地良い! カッコイイ!
EBIくんのフレーズは、パンクっぽくて音が取りやすいかな……と思ってたけど、どうしてどうして。すんごく速くて複雑な曲もあり。
よぉ~く聞くと、単にパンクっぽいとかギターバンドであるとか、そんな一言ではくくれない片鱗も既に十分。
「Limbo」の編曲なんか、当時流行ったワールドミュージックっぽいというか、南アフリカのバンドのギターっぽい雰囲気を醸し出しているし。
このころから枠にとらわれていないね~。
バンドブーム当時、「全曲横文字タイトル」で「オシャレで尖った」傾向が強かった、日本のバンド。
個人的に、それらに「面白くない」との偏見があって興味がなく、聞かず嫌いだった。『BOOM』を出したユニコーンもその類だと思ってた。
……誤解してたね。
ああ、その時ワタシは一体、どこで何をしていたんだろう。こんな面白カッコイイ音楽を聞き落としていて……と、『MOVIE』を見ながら今さら思う(笑)。
当時ユニコーンをはじめバンドブームの曲は、「中高生に大人気」だったんです。かろうじて大人になろうとしていたワタシの周りには、マドンナやマイケルジャクソン他、洋楽を聞く人が多かった……かな? 「ブルーハーツ」の歌だけはワタシら世代にも届いてきてたけど……他の日本のバンドは、どちらかというと「ティーンエイジャー向けのアイドル」というイメージが強かったのです(ワタシの周りでは)。
●……何が言いたかったかというと。
ユニコーンは現在に至るまで、軸はブレていないんだけど、発展成長が著しいバンドなんだな……と思った、ということです。
一生、模索&変化し続けるもヨシ、「最終的にロックンロールに落ち着きました」ってなってもヨシ。
ここまで振り幅が広いと、今後何をしでかしても「ユニコーンらしいのぅ♪」と思える気がする(笑)。
「阿部B加入以降」の振り返りをするかどうかは……わかりません♪
そう……なんですかねぇ??
解散直前にハマリだしたため、昔の曲についてよく知らない……かも。解散後に資料を一通り読んだキリで、バンドブームでの立ち位置もよく知らない。
なので、ユニコーンの歴史を振り返ってみようかな~、と軽い気持ちで以下の感想文を。
●まず、『UNICORN 人に歴史あり〈其の壱〉』。
雑誌『アリーナ37℃』の、ユニコーンの記事をまとめたもの(全3冊)。仕事柄、赤字入れをしたくなる(^^;)。
『……〈其の壱〉』では、デビュー前の話からアルバム『服部』辺りまでを収録。
……デビュー前、川西さんが大量にしゃべってるわ~! よっ、元リーダー!
ユニコーンの前のバンドでは、一つのジャンルに縛られていたのがイヤだった……みたいなことを。
カニ(川西)さんいわく、
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一歩前に進んでパンクのワイルドさ、メタルのヘビーさ、ロックンロールのタイトさでリズムをかためたくなったんです。その上にポップなボーカルとキーボードをのせればすごいもんができるんじゃないかと思って(以下略)。
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上記84p.より引用('87年10月号記事)、以下すべて同様。
で、同誌いわく、そーゆー「ジャンルの垣根を越えたバンド」は、「これまで見たことがない」、と。
その「見たことがない」を、奇想天外なアイディアで次々実現させて24年後の現在に至るわけで。1987年の時点から今まで、「ジャンルにとらわれない」っていうスタイルがブレていない!
民生さんのボーカルは、今や「ポップ」ではない(^^;)けども……それにしても、1回解散を挟んだにもかかわらず、24年もの間、一貫して「ノンジャンル」って姿勢。
一つのジャンルに落ち着いてしまったり、パターンにはまった作品を出したりしていない!
これってすごくない?
『Z(初回生産限定盤)(DVD付)』だって、ロックンロールやら、16ビートやら、ハードロックやら……バラエティーに富んでるもんね。
『Z』では、「ノンジャンルなのにユニコーンの音」という完成型になった……気がする。
その「首尾一貫」ぶりに、感動しました。
●注目は、阿部Bがメンバーとなったときのインタビュー記事。
初期ユニコーンにおけるキーボードの位置づけについて、こんな発言が。
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川西「ギター・バンドだってキーボードがいてもギター・サウンドにはなるけど、いなかったら、それ以上のバリエーションはつけられないでしょう。そういうことも必要なんだよね」
(中略)
タミオ「やっぱりね、ギター・バンドの中にあるとキーボードってオマケというか、きゅーりのQちゃんみたいになっちゃうんだけど、その中でいかにうまいきゅーりのQちゃんであるかが問題なんだな」(以下略)。
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上記93~95p.より抜粋('88年10月号)。
自分たちのバリエーションを作るためには、キーボードは不可欠。だけど、自分たちはあくまでも「ギター・バンド」であるという、阿部B加入前のユニコーンのアイデンティティー……強い思いが読み取れます。
確かにギター中心のロックバンドでは、キーボードはおミソになりやすい。(経験談:ワタクシも一時期バンドでキーボードをしたことがあったので)
そこに飛び込んでいった阿部さんが、どれほどの壁と格闘してきたことか……。想像がつくので、ここでまた感動。
今や、阿部さんは「きゅーりのQちゃん」どころか「新リーダー」。
しかも現在では、阿部ちゃんがギターを弾く曲も多数。
「すばらしい日々」、「素浪人ファーストアウト」、「WAO!」、「裸の太陽」ほか。
テッシーが補助キーボードを弾くことすらある。もはやキーボードは、そのとき弾ける人が弾く、と(笑)。
阿部さんはじめメンバーの皆さんが器用で、考え方も柔軟で(俺はギタリストだから他の楽器はしない! みたいなこと言わない)
音楽的に幅広い素養があったからこそ、今の形になれたわけだ。
それをかみしめながらギターが3人になるライブ映像なんぞを見ると、感慨深いものがあります。
いまユニコーン自身が、当時思いもつかなかったところに来ているよね、きっと。
すごいところに来ちゃっているよね。
●振り返ってみて、そのほかに印象に残ったのは、以下。
・EBIくんがホラー好きであること!
最近ユニコーンが好んで採用するEBI作品の暗さは、この辺から来てるのね!?
→ つい最近どこぞのテレビインタビューで聞いた、
EBIくんの「(ダーク作品を)決して一人では聞かないでください」というセリフ、子どもの頃にホラー番組の冒頭で言っていたのを聞いた気がする。それのパロディー。 それを、20何年も前に「ペーター」の曲解説でも言っていたことが判明(笑)。
・テッシー作品のモデルは、昔もテッシー自身だったらしいこと!
その辺は皆さん、20数年経とうが全然お変わりなくて、ある意味ビックリする。
逆に大転身を遂げた方が……。
・民生さんがダジャレや脱線話ばっかりしている「オチャメなワガママ小僧キャラ」であること! この方が、風貌も声も取材時の態度(笑)も、一番大きく変わったんではないでしょうか?? 古いインタビューを読んでいると、今の民生さんと結びつかない……(^^;)。
●いろいろビックリしたところで、『BOOM』……は実は音源持っていない(!)ので、初の(ライブ)映像作品、『MOVIE』を視聴(1988年4月18日のライブ映像)。
阿部さん加入前、キーボードは笹路正徳さんがサポート。民生さんはハンドマイクだけ、ギターを持っていない。←これも違和感。いや、最近のライブでも数曲あるけどさ……
コーラスはテッシーとEBIさんで、ちゃんと三声のハモリ。
なんて先鋭的なんでしょう、甲殻類(川西さんとEBIさん)の音が! 鋭い! カッコイイ! 速い! カッコイイ! 心地良い! カッコイイ!
EBIくんのフレーズは、パンクっぽくて音が取りやすいかな……と思ってたけど、どうしてどうして。すんごく速くて複雑な曲もあり。
よぉ~く聞くと、単にパンクっぽいとかギターバンドであるとか、そんな一言ではくくれない片鱗も既に十分。
「Limbo」の編曲なんか、当時流行ったワールドミュージックっぽいというか、南アフリカのバンドのギターっぽい雰囲気を醸し出しているし。
このころから枠にとらわれていないね~。
バンドブーム当時、「全曲横文字タイトル」で「オシャレで尖った」傾向が強かった、日本のバンド。
個人的に、それらに「面白くない」との偏見があって興味がなく、聞かず嫌いだった。『BOOM』を出したユニコーンもその類だと思ってた。
……誤解してたね。
ああ、その時ワタシは一体、どこで何をしていたんだろう。こんな面白カッコイイ音楽を聞き落としていて……と、『MOVIE』を見ながら今さら思う(笑)。
当時ユニコーンをはじめバンドブームの曲は、「中高生に大人気」だったんです。かろうじて大人になろうとしていたワタシの周りには、マドンナやマイケルジャクソン他、洋楽を聞く人が多かった……かな? 「ブルーハーツ」の歌だけはワタシら世代にも届いてきてたけど……他の日本のバンドは、どちらかというと「ティーンエイジャー向けのアイドル」というイメージが強かったのです(ワタシの周りでは)。
●……何が言いたかったかというと。
ユニコーンは現在に至るまで、軸はブレていないんだけど、発展成長が著しいバンドなんだな……と思った、ということです。
一生、模索&変化し続けるもヨシ、「最終的にロックンロールに落ち着きました」ってなってもヨシ。
ここまで振り幅が広いと、今後何をしでかしても「ユニコーンらしいのぅ♪」と思える気がする(笑)。
「阿部B加入以降」の振り返りをするかどうかは……わかりません♪
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